のぐブログ

時事ニュースや社会問題、わかりやすく解説するブログです。

三菱商事、洋上風力からの撤退を調整へ──その背景と今後を分かりやすく解説

 

こんにちは!

日本の未来を支えるエネルギーとして期待されていた「洋上風力発電」。
その中でも三菱商事が進めていた秋田や千葉の大規模プロジェクトは、業界や地域から大きな注目を集めていました。


ところが2025年8月、三菱商事はこの計画を「やめる」と正式に発表。
なぜここまで話題になった事業が止まってしまったのでしょうか?

今回はその理由と影響を、なるべく分かりやすく解説します。

 

どんな計画だったの?

三菱商事は、秋田県と千葉県の3つの海のエリアで 合計176万キロワット の洋上風力をつくる計画を持っていました。
もし実現していたら、100万世帯以上に電気を届けられる規模だったと言われています。


しかし2021年の入札で受注した後、時間が経つにつれて環境が大きく変化。
2025年8月、「これ以上続けても採算が取れない」として撤退が決まりました。

 

なぜ撤退? 3つの大きな理由

① コストの高騰
風車や資材の価格が、入札時よりもぐっと上がりました。
特に風車本体はとても高価で、コストの大部分を占めるため、価格が跳ね上がると採算が合わなくなってしまいます。


② 円安や金利の影響
風力発電に使う多くの部品は海外からの輸入です。
円安が進んだことで、支払い額がどんどん増えてしまいました。
さらに、金利が上がったことで資金を借りるコストも増えたのです。


③ 日本のインフラの弱さ
海で作った電気を陸に送るためには「送電網」が必要です。
でも日本はまだこの部分の整備が遅れており、せっかく作っても安定して送れないリスクがあります。

 

影響はどこに出る?

政府や業界
政府は2030年までに洋上風力を大きく増やす目標を掲げています。
今回の撤退は、その計画に大きな疑問を投げかけることになりました。制度や入札ルールの見直しは避けられなさそうです。


地域
秋田や千葉の地元では「雇用が生まれる」「産業が活性化する」と期待していました。その分、撤退はがっかりしたニュースになっています。


私たちの暮らし
再エネが広がらないと、化石燃料に頼る期間が長くなります。
その結果、電気代が高止まりする可能性も。実は私たちの生活にもじわじわ影響してくるのです。

 

今後どうなるの?

撤退したエリアは、政府が再度「入札し直す」と発表しています。新しい条件で再び企業が挑戦するチャンスがあるということです。
また、世界では「浮かぶ風車(浮体式洋上風力)」など新しい技術も進んでいるので、日本もこうした技術に期待が集まりそうです。

 

制度の見直しが急務

今回の件で感じるのは、「安さだけを競わせる仕組みの限界」です。
入札で安い価格を提示すれば勝てるけれど、その後のコスト上昇で苦しくなり撤退…これでは誰も得をしません。
これからは「持続可能な価格で事業を回せる仕組み」を作ることが必要だと思います。

電気を作る会社も、使う私たちも、安心できるような制度が求められています。

 

まとめ

三菱商事は秋田・千葉の洋上風力プロジェクトを撤退すると発表
・原因はコスト高騰、円安・金利上昇、送電網の未整備など
・政府の再エネ目標や地域の期待にも影響大
・再入札や新技術の導入が今後の鍵
・制度の見直しがなければ同じことが繰り返される可能性も

 

わかりやすく言い換えると、
「未来のために進めていた風車づくりが、現実の壁にぶつかって止まってしまった」
というニュースです。

 

僕達には規模のデカい話(国や大企業の問題)と思いがちですが、生活費に直結する問題です。
直接介入は出来ないかもしれませんが、この話題に興味を持ち、各々の意見をもっておくことが大事なってきます。
僕も今後の動向も追っていきたいと思います!

 

それでは今回も最後まで読んでくれてありがとうございます!
また次の記事でお会いしましょう!

 

関連記事

👉️日本、北海道に洋上風力発電の新促進区域を指定へ

👉️日本の再生可能エネルギー政策の現状と課題とは?